スケッチで会いましょう 3.0

スケッチ伝道師?の水彩画、風景画、徒然スケッチ紀行

晴れのち一時読書 言葉の心象風景画家 2022

つれづれ本の旅 ☆ この本なんの本、気になる本…

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2022.8.27 Readingguide05-kotobanokyoshitsu

画像は大阪 高槻の原集落です…

・お題は…

目次の抜粋

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絵を描く人、特に現場で風景を描く人、水彩で描く人におススメしたい…ある図書の目次を抜粋しました。

  • レッスン1 記憶は宝箱 創作の源
    ・堆積した記憶のなかから取り出す
    ・場所の記憶
    ・自由気ままにインプット

    ・いいものが残っていく
  • レッスン2 視点と距離 どこから切り取るか
    ・目に映るものをノートに書いてみよう
    ・通りから見た風景
    ・視点をどこに置くか
    ・目の高さを意識する
    ・距離を正確に表す
    ・心を動かす訓練を
  • レッスン3 光と陰 美しさを際立たせる
    ・デフォルメとアンプリファイ
    ・陰を描くことで立体的に
  • レッスン4
    ・ディテールを積み上げる
    ・ふっと心が動く瞬間
    ・共感を凝縮
    ・色が移ろう
    ・俯瞰する視点
  • レッスン5 リズムとバランスと美意識
    ・バランスの美意識
    ・色を表現する
    ・普遍性はどこから生まれるか
    ・コツコツ積む
    ・ときに休憩も大事
     

視点の位置、光と陰…などは風景を描くときの大切なポイントですよね。

本文からの引用

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さらに本文から気になる文章を抜粋しました。もちろんこれ以外にもたくさんステキな文章や言葉があります。

その場に行かないと感じられない気持ちがあります。…中略… 想像だけでは無理で、書けたとしても、人に対して説得力を持ち得ないのです。

表現というのは現実の縮図です。…中略… たとえば田舎を描くときに、土埃の匂いまで伝わるように、とか、ぬかるみに足がずぼっととらわれる感じとか…

赤い夕陽がさっと落ちて、空が赤から紫に変わっていくグラデーション。それをきれいと思えるのか。ふた通りの人間がいる。立ち止まって美しいなとじっと見入る人と、なにも感じないで通り過ぎちゃう人。

自分の心がなぜ動いたのかを問い詰める。

コツは説明をしすぎないこと。余白を持たせる。間とか隙間が大事。

起きたことをそのまま書いても人の心に触れることはできない。

陰を描くと光が浮かび上がってくる。

要はバランスの美意識です。

現場で描くことの大切さや、描きたいモノを描いて不要なモノは省略する…水彩画でよく言われる演出について触れられていますよね。

では、この本を書いた画家さんはいったい誰でしょう?

言葉の心象風景画家

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これは画家が書いた本ではありません、稀代の作詞家松本隆先生が作詞や言葉について語ったことを 延江 浩氏がまとめた「松本 隆 言葉の教室」という本なのです。

でもね、外光派、現場で風景画を描く人が日頃から大切に感じていることと、松本先生の作詞家視点で語る言葉が全くもって重なると…ワタシには思えます。

原風景って?

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風景にまつわる言葉に原風景…ってのがありますよね。日本の原風景なんて言い方もよくされます。そんなときは田園広がるのどかな里山を指したりし、その風景を見て癒されたり…

でもね、ずーっと何かモヤってました。

知人のことです。その知人は集合住宅…高度経済成長期に建設された無機質なコンクリートの団地とでも言うのでしょうか、そのような集合住宅が原風景だと感じているようです。

原風景ってなんだろう? 人の生い立ち、幼いころの経験によって違うのだろうか? いや、のどかな里山普遍的に誰にとっても懐かしく思えるのか?

そしてワタシはまだありませんが、一緒けんめい描いた風景画が、見る人に涙を流させるほど心にささることがある…これっていったいなに? 

見つけたっ!

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その答えが松本先生の本にありました。

どういう表現をすれば人の心が動くのかについて考えたことはあって、それは、潜在意識に届く言葉なんですね。

松本隆 言葉の教室 / 延江 浩著 より

この言葉は衝撃的でした。あまりのショックにしばらく次のページへ進むことができません。

あれっ…ワタシって何かへん? カン違いしてる?   さらに…

風とか空気とか気配を大事にしてます。つまり、目には見えないけれど、本当はあるものです。…中略… 活字や画面の向こうにある、目に見えないものにたどり着きたいと思ってきました。

松本隆 言葉の教室 / 延江 浩著 より

潜在意識にある風景…それがその人の原風景、その原風景と重なる絵が描けたとき、きっと人の心にささるのでしょう。

稀代の作詞家

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松本隆先生を知らない方はググってください。どれだけのヒット曲を手掛けたことか、きっと驚かれるでしょう。もちろん作詞と作画では考え方に違いはあると思います。でもね…

クラシックというと、権威があるとか、箔がつくとか考える人もいるけれど、ジャンル分けには意味がない。ロックの人もクラシックを聴けばいいし、クラシックの人もジャズやロックを聴けばいいと思います。ごちゃまぜになったほうが得ることが当然ある。

松本隆 言葉の教室 / 延江 浩著 より

なるほどです。そしてここで紹介しきれない、創作にまつわるさまざまなエッセンスに溢れたこの本と出会えたことに感謝しています。

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松本隆 言葉の教室
延江 浩 著 / マガジンハウス

松本先生は"言葉の心象風景画家"なのかも…

ネットで購入ならこちら… 


 

こんなに引用したら先生や著者から怒られるかもしれない…ごめんなさい。

 

…おしまい