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晴れのち一時読書 米軍式 人を動かすマネジメント 2022

つれづれ本の旅 第2回 ☆ トップダウンにときおり感じた違和感は、これかもしれない。

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2022.7.12 Readingguide02-beigunshikihitowougokasu

☆ 画像は兵庫 丹波市の景観

・お題は…

米軍式 人を動かすマネジメント

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田中靖浩 著者 日本経済新聞出版社

軍事から生まれました

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シンプルに言うと…

  • PDCAは古い、これからはOODAだ。

…ってこと。

えっPDCAってなに? もう古いの?って方は、焦らなくてもイイよ。

ルーティンワークのような、変化が少ないコトにはPDCAは有効、でも変化が早いことには太刀打ち出来ない。そこで編み出されたのがOODA米軍式と聴くと物騒だけどマーケティングに通じるマネジメントの話だよ。

OODAで機能的な組織作りへ

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ある男が、じっと腕組みをして考えていました。このOODAを伝えるにはどうしたらイイのか? 

軍事はダイレクトに人の命や国家、社会にかかわる。トライ&エラーなんて言ってられない、エラーは許されない世界だよね。

その中で研究されたOODAがマーケティングでも使えるよ、むしろ状況に合ってないのにPDCA固執するのは良くないよ、そしてより機動的でレベルの高いチームを作ろうよってのがこの本のテーマ…だと思う。

状況によってはPDCAは効果を発揮しないどころか組織を硬直化し悪循環を生み出すこともあり、OODAはそれらを打開する力を秘めている。

PDCAって?

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Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のサイクルをくりかえし行うことで業務を効率的改善する考え方。

いろんな企業、組織で取りいれられ、これが絶対的全て…みたいに重視されていることもあるみたい。

この手法が有効なのは予測ができるルーティン化された変化の少ない世界で、予測が難しい変化の速い世界では役に立たないどころかマイナス効果を生んでしまう。

最初に計画ありき

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PDCAP=計画…はある程度予測が成り立つからこそ計画を立てることができる。しかし世の中、想定外のことが起こる。特にネット情報社会では、計画にないことによく遭遇する。そしてすべてを予測できない。

想定外の事態に遭遇した現場は、そのとき柔軟に対応できるのか? 現場の裁量を認めたがらないトップダウンの厳しい組織だと、現場は指示待ちになって動けなくなる。

状況の変化がゆっくりだとトップからの指示を待てばイイが、変化が速いと何もしないままドンドン状況が悪化する。

PDCAの弊害

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そんな上からの圧が強い組織では、計画に無理矛盾があっても、結果が思わしくないとその責任が現場に押しつけられることもある。

そうなると計画通りの結果が出たように見せかける粉飾とか忖度が起こりやすくなる。頑張った人が損をして、上司から評価されることしかしなくなる。そして現場は失敗を恐れ萎縮し受けみ体制が進むPDCAの弊害である。

OODA(ウーダ)とは?

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Observe(観察)→Orient(状況判断、方向づけ)→Decide(意思決定)→Act(行動)のサイクルをくりかえし行うことで業務を効率的改善する考え方。

わかりやすくいうと「みる」「わかる」「きめる」「うごく」という意味だそうな。

 

で、PDCAとの大きな違いは、現場が判断して行動するってことかな。

ただ現場が好き勝手に動いても、組織として大きな成果は得られないから、トップが明確な目標を示さないとダメ。現場はその目標を理解し達成のために判断して行動する。そしてトップは現場の裁量を認めるのだ。

 

まあ具体的に細かいことは…

本を読んでください!

エピソード

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本にはいろんなエピソードが紹介しながら、OODAの大切さを語っている。そのうちのいくつか…

リッツカールトンのミスティー

リッツカールトンで言うミスティーク(神秘性)とは、お客さんの期待をうわまわるサービスのこと。決まりきった形からはミスティークは生まれない。それを実現するには消極的ミスは許さないけど積極的ミスは許すことだ。

  • 消極的失敗とは、やらなければならないことをやらなかったこと。
  • 積極的失敗とは、やるべきだ、イイことだと判断し行動したものの、結果失敗したこと。

積極的失敗を許さないとと、次からその人は積極的に行動しなくなる。萎縮して、がんばった人が損をする職場になっていくという。

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うまいビールの店

その店主は、とても美味しいビールの注ぎ方を編み出した。売れるビールなのに、店主は1日2時間の営業、それも1人ビール2杯だけを提供するだけにした。このビールなら他店から一歩リードして商売繁盛になるのになぜ?

店主はこう考えた。

お店に来たお客さん、2杯のビールでほろ酔い気分になってきっと他の店で食事をしたり、さらにお酒を飲むだろう。

そうすれば自分の店だけのではなく、商店街全体に客足が広がり町に活気がでる。店主は自分のことだけじゃなく町全体のことを考えていたのだ。商店街への客足が増えれば、自分の店も利益は上がるのだ。

 

自分の利益だけを追求するのではなく、ひとつ上のステージに視野を広げる…ことが結局、自分もみんなも大きな利益を得ることができるという。これは今読んでる他の本にも同じことが書いてあったなあ…

ネットで購入するならこちら…

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…おしまい